国土交通省が「空き家を活用するための知恵袋」を発行

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田舎道でクルマを走らせていると、空き家問題が深刻化していることが実感できます。
住む人がいなくなってしまった家はあっという間に劣化します。主を失い朽ちてゆく家を見るのがしのびない…。

そこで国土交通省が「個人住宅の賃貸活用ガイドブック」(「空き家」を活用するための知恵袋)を発行しました。さて、その知恵袋ではどのような解決策を提案しているのでしょうか。

個人所有の空き家を賃貸活用する

個人で所有しているが、賃貸も売却予定もない一戸建。住む人がいないので防犯、防災上の問題になりやすい。それにボロボロの家が放置されているのは景観もよろしくない。
今回発行されたガイドブックでは、空き家の所有者へのアドバイスが示されています。

ポイントは「定期借家契約」「管理会社の利用」「リフォームの契約形態」。
「定期借家契約」という方法を取れば、「一度貸してしまったら戻ってこないのでは?」という懸念は解決されます。最初に賃貸借契約の期間を定めておけば、期限になったら契約を終了させることができるのです。
家賃の滞納や、入居者とのトラブルが心配なのであれば、管理会社など不動産のプロフェッショナルを活用すればいいのです。

借主負担DIY型契約

昨今のDIYブームを受け、入居希望者の中には「自分で好きなようにリフォーム、リノベーションしたい」という人もいます(私がそうです)。
入居者がセルフリノベーションすることを前提とした「借主負担DIY型」という契約形態を取ればリフォーム代もかかりません。
ガイドブックには、貸主と借主の双方のメリットして以下のものを挙げています。

貸主のメリット
・現状のままの状態で貸すことが可能となる
・借主が自費でDIY等を行うことから、長期間住んでくれる可能性がある
・退去時には、貸出時よりも設備等の価値が上がっている可能性がある

借主のメリット
・持ち家のように自分の好みにできる
・自費でDIYするから賃料を安くできる
・退去時に原状回復費用を取られない

このサイトを始めてから約一年半。空き家に関する各地方自治体の取り組みは、着実に増えてきていることが実感できます。
ガイドブックで紹介されているような空き家バンク、賃貸利用による移住定住促進策のほか、体験滞在施設や古民家コンドミニアムなど様々なアイデアを捻出しています。
現在、空き家を持て余している人は、是非このパンフレットを入手してみましょう。

外部リンク: 住宅:「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会」の最終報告について – 国土交通省.