田舎暮らしを実現させた手順

毎朝の散歩コースです
《田舎暮らしハイ》で「家の目の前の森にシカがいる!」だの、「散歩が楽しい!」「星きれい!」だの浮かれた言葉ばかりで、具体的にどうやって田舎暮らしを始めたのかお伝えしていませんでした。
始まりは東京都練馬区に住んでいた2012年11月、
「5年以内に田舎暮らしを始めるぞ!場所は阿蘇山の麓!」
という目標を掲げ、このブログを立ち上げました。
まずは家族の説得から
私は妻と二人暮らし。子供はいないので妻の同意さえ得られればそれでいいのですが、元々お互いに自然とかアウトドアが好きだったので、「阿蘇山の近くに引っ越さない?」と提案したら「いいね!」と簡単にクリアできました。
とはいえ、妻は生まれてからずっと都会でしか暮らしたことがなく。いきなり山の中というのもあまりにハードルが高いんじゃないかと思いました。環境の変化に耐え切れず「やっぱり都会に帰りたい」となってしまっては元も子もありません。
そこで、田舎への移住を二段階に分けることにしました。
熊本県熊本市へ引っ越し

旧熊本交通センター(現在は再開発中)
ブログ立ち上げから1年と少し経った2014年2月、まずは熊本市へ引っ越ししました。熊本市は人口75万人の政令指定都市であり、また私が生まれ育った故郷なので土地勘があり頼れる友人もいます。
熊本市の最大の魅力はなんといっても《田舎だけど都会》であること。
熊本城を見上げる市内の中心部には、上通、下通、サンロード新市街という大きなアーケード街があり、ショッピングやグルメには事欠きません。働き口もたくさんあります。そんな《街》を起点に、海(天草)へも山(阿蘇)へも車で1時間で行くことができます。

茂串海水浴場(天草市)
東京から遊びに来た友人たちは皆、「熊本ってこんなにいいところだったのか!」とものすごく気に入ってくれます。本当は二泊三日の旅行じゃなくて住んだ方が魅力はわかるんだけどなぁと思いつつも、喜ばしいことだと思います。
そんな便利で住みやすい熊本市で、田舎暮らしの拠点を探し始めました。
とにかく周知徹底!
田舎の物件というのは、不動産情報サイトにはあまり載っていません。少し載ってるけど高い。
私が住みたいと思っている南阿蘇村では空き家バンクも(当時は)やっておらず、役場で村内の空き家は把握してるけど売ったり貸したりできるものは少ない、というかほとんどない、という状況でした。
私はこのブログでの告知はもちろんのこと、友人や知人、そのまた知人、飲み屋で知り合ったおじさん、会う人会う人に「阿蘇に引っ越したい。家を貸してくれる人がいたら教えて欲しい」と触れ回りました。
朽ちるのを待つだけの空き家が点在してるのに……
ところが全然ないんですよ。買えたり借りられたりする空き家が。
空き家そのものはメチャクチャたくさんあるんです。でも「仏壇があるから」だとか「代々住んでいた家だから」とか、様々な理由でそのまま放置してあるんです。
じゃぁどうするんだよ。人に譲るのはダメだけど、腐って土に還るのはいいの?仏壇ごと?なんてヤサグレた時期もありました。
結局は人との縁
しかし去年の夏くらいから、「知り合いが空き家を持てあましてるらしいよ」みたいな情報がちらほらと得られるようになりました。また、ブログからの反応も少なからずあり、何軒かの空き家を拝見させてもらいました。
もう床も屋根も壁も腐っちゃって、「これは家ですか?」と確認したくなるようなモノから、なんか豪農の家みたいな立派すぎて手に負えなさそうなモノまで。家賃の折り合いがつかなかったりドタキャンされたりもありましたが、どうにかいいご縁に巡り合うことができて現在に至ります。

近所には観光スポットもたくさん(一心行公園の大桜(南阿蘇村))
ペーパードライバー歴十数年の妻も、さすがに必要に迫られたことと、「この界隈の交通量ならいける!」と練習を始めました。ラジオの道路交通情報から「南阿蘇村の農道で初心者ドライバーの車を先頭に20kmの渋滞」とか流れないといいなと思います (´ ー`;)

イノシシ用かな?
あと、散歩コースで何かしらの罠を見つけた時はテンション上がりました(田舎暮らしハイ)。